
三平の5年 1年目
どん底で、考え方を変える
年商2,000万円、貯金ゼロ。訴状と、消えた300万円。どん底の年に三平は楊さんと出会い、お金の「考え方」を4つ学び直す。お金はまだ、1円も動かさない。
年末の資産(試算)ほぼ0円
1-1年商2,000万で貯金ゼロ。おかしくないですか?
朝8時半のシャッターから夜11時の帰宅まで。予約表は埋まり「店、順調だね」と言われる三平の通帳は、月末にはいつも空っぽだった。店と自分のお金が1つの財布から出ていく毎日。
学ぶこと店のお金と自分のお金が混ざると、利益が出ていても残らない。まず「混ざっている」と気づくこと。
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1-2スタッフを業務委託にしたら、終わりでした
社会保険と残業代が重い。三平はアルバイトのマリさんに「業務委託なら自由に働けるよ」と切り出す。マリさんはうなずいた。三平はそれを「本人も納得した」と思い込む。
学ぶこと「安くする」ために人の働き方を変えてはいけない。契約の名前を変えても、働き方が同じなら中身は変わらない。
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1-3裁判所から封筒。差出人は、元スタッフ
半年後、マリさんは店を辞めた。1か月後、裁判所からの封筒。「名前だけ業務委託ではないか」。弁護士に相談し、労働審判、そして和解。三平は未払いの残業代とさかのぼった保険料を払う。
学ぶこと働き方は契約書ではなく実態で決まる。逃げない・弁護士に相談する・事実を認める。マリさんには、マリさんの生活があった。
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1-4恩師の「いい話」が、一番こわい
子どもの頃の算数の先生、柴先生から手紙が届く。「いい資産運用の話がある」。月5%が毎月もらえる、元本保証、紹介すれば紹介料。運用するのは、ファンドのアセットマネージャーの志波さん。信頼していた先生の紹介に、三平は何も疑わなかった。
学ぶこと信頼している人の紹介ほど疑わない。だから一番こわい。「元本保証+毎月◯%+紹介料」は、どのポンジにもある共通の形。
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1-5店のお金300万円が、3か月で消えた
最初の2か月は配当が来た。3か月目に遅れ、秋に連絡が途絶える。入れた300万円は、店の口座から持ち出したお金だった。薬剤の仕入れが危うくなり、三平は初めて「お金がない」の本当の意味を知る。
学ぶことビジネスは集中、投資は分散。経営の強みが、投資では弱みになる。1か月先に使うお金は、投資に回さない。
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1-6「生える」は、言ってはいけない言葉だった
美容室の売上だけではもう無理だ。三平は育毛剤を売る会社を立ち上げようとして、楊さんと出会う。「これは生える、と言って売りたい」と言う三平を、楊さんは静かに止めた。「育毛剤で言えるのは、抜け毛の予防まで」。
学ぶこと売る前に「言っていいこと」を知る。楊さんは金融商品を売らず、銘柄もすすめない人だった。会社はできなかったが、つながりは残った。
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1-7黒字なのに現金がない。理由、言えますか?
楊さんに最初に言われたのは「売上と利益と現金は、全部別の物だよ」。三平は初めて、店のノートに売上・経費・利益・現金の4つを分けて書く。黒字なのに現金がない理由が、その夜、数字で見えた。
学ぶこと売上・経費・利益・現金は別物。お金には「使う・育てる・守る・備える」の役割がある。
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1-8国民年金、月6.9万円。それで老後いけますか?
三平は国民年金だった。満額でも月69,308円。退職金はない。体が止まった月は収入ゼロ。マリさんの裁判で初めて、自分がどれだけ「守られていないか」を知る。
学ぶこと個人で店をやる人は、会社員のような備えが自動では付いてこない。年金・保険・退職金は、自分で設計する物。
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1-9このまま20年働いたら、何が残るか計算した
あのまま20年働いたら62歳。手元に残るのは店と国民年金と家のローン。三平は楊さんと一緒に「今の自分」を紙に書き出す。資産・負債・毎月の入りと出。見たくない数字が、全部出た。
学ぶこと100万円が50%減ると、戻すには100%増やす必要がある。市場から退場しない人が勝つ。まず現状を正確に知る。
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1-10店の10%と市場の10%。同じ10%じゃなかった
店の利益率10%は「優良企業」。でも市場の平均を買って何もしないだけで、長い平均は年およそ10%だった。2つの10%の違いを知った夜、三平は楊さんを「バフェット先生」と呼び始める。
学ぶこと投資は悪じゃない。本物のお金持ちは、みんなお金に働いてもらっている。ただし「毎年10%」ではなく「長い平均」。
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