
三平の5年 4年目
要らんことせんの投資
貯金ではなく投資。でも「投資」は怖い。投資には売買する投資と、寝かせて生む投資の2種類がある。美容師しかしてこなかった三平でもできるのは、仕事をしながらできる「何もしない投資」。まず100万円だけ。
年末の資産(試算)約1,300万円
4-1投資は怖い。でも貯金のほうが、怖かった
志波ファンドで300万円を失った三平に、楊さんは「投資は2種類ある」と言った。売買する投資と、寝かせて生む投資。三平が騙されたのは前者で、これからやるのは後者だった。
学ぶこと投資には2種類ある。売買する投資(素人には難しい)と、寝かせて生む投資(誰でもできる)。
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4-2要らんことせん。それが僕の投資術
朝から夜まで店に立つ三平に、売買する時間はない。楊さんは福岡弁で言った。「要らんことせん。入れて、持っとくだけ」。市場の平均を買って、売り買いしない。それが三平の投資になった。
学ぶこと仕事をしながらできる投資は「何もしない投資」。市場の平均を買って、持ち続ける。
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4-3年金だけで老後。本気で言ってますか?
三平は年金の公的な見通しを読んだ。もらえる額、もらえる年齢、支える人の数。数字を見ると、「年金だけ」で老後を組む怖さが分かった。
学ぶこと年金は「なくなる」のではなく「減る・遅くなる」。公的な数字で、自分の分を見ておく。
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4-4現金は毎年2%ずつ減ってる。知ってました?
三平の資産は全部「円」だった。円が安くなれば、同じ1,000万円で買える物が減る。「現金で持っている人は、毎年2%ずつ目減りしている」。楊さんの一言が刺さった。
学ぶこと持つ通貨を1つにしない。円で買ってもドル資産。現金はインフレで目減りする。
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4-5「株は危ない」と教えた人は、誰ですか?
アメリカでは家庭の資産の半分近くが株と投資信託。日本では「株は危ない」が常識だった。三平もそうだった。でも、本当に危ないのはどっちか。数字で比べた。
学ぶこと「株=悪」は風潮であって事実ではない。バフェットは遺言で「90%を市場の平均に」と書いた。
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4-6毎年10%? 違います。正直に言います
三平は楊さんに聞いた。「毎年10%なんて、本当?」答えは「毎年ではない」。3割下がる年も、3割上がる年もある。10%は「長い期間の平均」。配当を使うなら7〜8%で見なさい、と。
学ぶこと10%は毎年ではなく長い平均。マイナスの年もある。配当を使うなら目安は7〜8%。
監修中
4-7S&P500は半分になった。それでも戻った理由
ITバブル、リーマン、コロナ。S&P500は半分になった。そして全部、戻って高値を更新した。三平は100年のチャートを眺めた。「私がすごいんじゃない。過去を見たら、そうなっている」。
学ぶこと暴落は来る。そして回復してきた。怖さは、過去の記録を見ると小さくなる。
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4-8プロの8割が負ける相手に、素人が勝てますか?
プロが選んで売買する投資信託の多くは、何もしない市場の平均に負けている。三平は驚いた。「じゃあ、素人が売買したら?」楊さんは笑った。「要らんことせん」。
学ぶこと売買しないほうが勝つ。プロでも平均点に勝てないなら、素人は平均点を買う。
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4-9100万円預けて、毎年1万5千円が勝手に消える
100万円預けると、年1万5千円が勝手に引かれる。そのうち4割は売った会社の取り分。毎月分配型は20年で基準価額が7割減っていた。三平は、銀行の窓口で勧められた商品を調べ直した。
学ぶこと手数料は「静かに効く」。毎月分配は、自分のお金を配っていることがある(タコ足)。
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4-10震える手で、最初の100万円を入れた日
三平は未来の口座から100万円だけ、市場の平均に入れた。手が震えた。志波ファンドの時とは違う。登録された業者、公開された指数、何もしない。初めての一歩は、小さく。
学ぶこと最初は小さく。「素人でもできる」を、自分の100万円で確かめる。
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4-11もっと早く知りたかった。複利は10年目から化ける
月3万円を年6%で30年。100万円を年10%で50年回すと1.2億円。三平は計算して、ため息をついた。「もっと早く知っていれば」。複利は竹と同じ。地面の下が、10年続く。
学ぶこと複利の一番の敵は「待てないこと」。最初は地味。10年目から効く。
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4-12息子には、僕と同じ失敗をさせない
三平は17歳の息子に、自分の失敗を全部話した。訴状、志波ファンド、家。そして「要らんことせん」の投資。自分がしてきた失敗を、息子にはさせたくなかった。
学ぶこと親が分かれば、子に教えられる。親と子はやり方が違う(若いほど守りは少なく)。
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